5/11(月)、まちライブラリー@大阪府立大学にて、第16回目のなにわ区ラボを開催しました。
イベント会場のまちライブラリーでは「OSAKA BOOK FESTA +2015(大阪ブックフェスタ・プラス2015)」というイベントの開催期間中(4/18~5/17終了)で、7289ラボもコラボ参加。
最近は、子どもから大人まで、誰でも楽しみながら気軽に参加できる防災活動が広がっています。今回はゲストに大阪市立大学講師の生田英輔さんと百合学院高等学校教諭の吉川晶子さんをお迎えして、「コミュニティ防災」について考えました。
演劇×防災 防災テーマにご近所が劇団になる
生田英輔さん(大阪市立大学講師)都市防災に役立つ建築や福祉を研究している。
災害の記憶や教訓を劇の中で伝える防災劇は、防災意識を高めることにつながります。幅広い年代が参加することで、助け合いの心と防災への本質的な理解がすすむからです。
また、防災訓練だけを繰り返し行うのはモチベーションを保つのが難しいですが、劇は楽しみながら自然と身につくので学び方の一つの工夫といえます。舞台の上で助け合えるのはメンバーだけ。劇の成功には、メンバー間のつながりの強さが重要です。
ご近所同士で地域の活動やイベントに参加するのも、助け合いの意識をはぐくむのに有効です。地域の活動が盛んなまちは災害に強いまちでもあるのです。
おもちゃの交換×防災 楽しみながら子どもも防災
吉川晶子さん(百合学院高等学校教諭)行政・企業・各種団体を巻き込み、生徒も先生も一緒に取り組めるよう企画した。
2005年に、神戸で「カエルキャラバン」という防災プログラムができました。
阪神淡路大震災の教訓を伝えるのが目的で、いらなくなったおもちゃを持ち寄って交換する「かえっこバザール」というイベントと、防災体験ゲームという学習ツールを組み合わせたものです。防災体験ゲームに参加してポイントを貯めると、おもちゃと交換することができて、楽しみながら防災が学べます。
このプログラムを学校でやってみようと、百合学院中学校高等学校(兵庫県尼崎市)では、社会奉仕活動をおこなうインターアクト部を中心に、生徒が主体となって取組んでいます。紙の食器やスリッパ工作体験、防災クイズや火おこし体験といったブースは企業の協賛も得て、どれも大盛況。
このイベントが学校と地域の交流の場となり、結びつきが生まれています。
最後に、ゲストのお二人からの寄贈本の紹介です。
生田さんからは、
「生き残る判断 生き残れない判断~大災害・テロの生存者たちの証言で判明」
アマンダ・リプリー著 岡真知子訳 光文社発行
吉川さんからは、
「地震イツモノート キモチの防災マニュアル」
地震イツモプロジェクト編 渥美公秀監修 寄藤文平 絵 ポプラ社発行
まちづくりセンターのおすすめは、
防災カードゲーム シャッフル(NPO法人プラスアーツ)
紙食器の作り方やAEDの使い方など、もしもの時に役立つ知恵をカードで遊びながら覚えます。
これらの本・グッズは、浪速区まちづくりセンター内「まちライブラリー」でご覧いただけます。