津波から地域をまもるニッタビル
明治 18 年に浪速区久保吉で創業した工業用部品・資材メーカーのニッタ。平成10 年に桜川に完成した本社ビルは、24 時間対応の津波避難ビルに登録されています。
「地震に強い免震構造ビルなので、災害時に地域の役に立ちたいという社長の決断でした」と話すのは、CSR グループの濵田雄二さん(写真左)。10階と11階の計 1200 ㎡を避難スペースとして確保しているうえ、水や非常食まで備蓄。さらに、近所の保育園の津波避難訓練を受け入れていて、10階まで自力でのぼる園児たちを社員も応援するそうです。
「創業者の新田長次郎の精神に学んだ取り組みです」と濵田さん。新田氏は現在の栄小学校の前身にあたる、有隣尋常小学校の設立に尽力した人物。まだ CSR 活動という言葉のない時代から、それを実践していた会社なんですね。
通常は会議室として使われている 10 階が避難場所になる。