日本の文字は浪速区で作られていた
敷津東に国内シェアトップのすごい会社があるのをご存知でしょうか。株式会社モリサワは文字を作る会社。広告や雑誌、パソコンやスマホのディスプレイなどに使われるフォント(書体)を扱っています。
ゴシック体や明朝体など自社開発された書体の種類はなんと 650以上。「柔らかさや楽しさを伝えたい時には丸ゴシック体やデザイン書体を使ったり、同じ明朝体でもシチュエーションに応じて使い分けていただいています」とフォント開発部二課の石倉優希子さんが教えてくれました。
最近では子どもからお年寄りまで読みやすいようにと、ユニバーサルデザインという視点から新たな UD フォントの開発にも力を入れていて、例えばパッケージの裏面表示などの小さな文字でも読みやすいような細やかなデザインの工夫が施されています。
浪速区での歴史は昭和32 年から。かつて印刷を支えた写植機を製造する工場として町工場が多かった浪速区にやってきたのでした。私たちが普段目にする駅の看板やサイン、お菓子のパッケージにもメイドイン浪速区の文字が使われているなんて、なんだか誇らしい気持ちになります。
石倉さんが手にするのは、製品に必要な文字が載ったポスター。その数およそ23000 文字。日本語ってすごい。